アトピー性皮膚炎【年齢別症状の特徴】
0歳~1歳
乳児性湿疹などさまざまな皮膚トラブルがおこりやすい時期です。慢性化(赤ちゃんの場合は2カ月続けば慢性化と考えています。)食品アレルギー等で思いあたるものがあれば、生後3~4カ月ごろからのアレルギー検査をお勧めします(小児アレルギー科を受診しましょう)。
【原因】食品が多い
【症状】顔(首から上)、頭皮に出やすく、全身症状はまれです。
1・2歳~小学生
男性は8の倍数、女性は7の倍数で体が変化します。男の子は8歳、女の子は7歳。食品のアレルギーもこの年齢までに無くなる(食べられる)ようになる子が多いです。アレルゲンの食品の解除をしていく時には、養生・漢方薬で腸内環境を整えてから食品解除をすすめるとスムーズです。7、8歳になっても、同級生と比べて体が小さい、学校を休みがち、おねしょが多い等皮膚症状の他も気になることが多ければ、漢方薬の服用をお勧めします。
【原因】環境(ハウスダスト、ダニ 等)+食品
【症状】首、四肢屈曲部に多い。
中学生・高校生
思春期になれば、また体格・体質も変わります。気を配る点は、テストなどの精神的ストレスで、皮膚症状が再発したり、悪化したりする場合もでてくる事。『照れ掻き(※)といって露出部分の皮膚の悪化も見られます、痒くなったときの対処法(※)も大切になってきます。女の子の場合は初潮から月経が安定するまでは皮膚症状も不安定です。
※照れ掻き … 皮膚のトラブルを気にするため、人と話したりするときに無意識に顔などを掻いたりしてしまうこと。本人が自覚して、意識すれば減らすことが出来ます。
※痒くなったときの対処法 … 爪を短く切っておく。痒くなっても手でボリボリ描かない、痒い皮膚を動かすようにしてさするだけにする。冷たいもの(アイスノン等)を握る、ドライヤーで温風を当てるなどして、かゆみの感覚を鈍らせる(対処した後のケアもしっかりして下さい)。
中高校生(特に中学生)は精神的にも大人と子供の中間で敏感な時期です。反抗期でもあるので、養生に関して親御さんのいうことに反発してしまうケースも。第三者であるお医者さんや、薬局のおばさん、おじさんが話をすれば本人も納得するケースも多いので、是非一緒に来局していただければと思います。(必要に応じて親御さんに席をはずしてもらって、じっくり本人とお話する事もできますよ。)
【原因】食品+環境+ストレス
【症状】上半身(顔、首、胸、背)
成人期
ストレスの他、体力低下による内臓機能低下によって皮膚症状が悪化することも出てきます。今までアトピー性皮膚炎でなかった人も急に発症する場合もあります。長期間多量のステロイド剤を使って、成人期以降に外用ステロイドによる副作用が出ないように、ステロイド剤は上手に使うことが大切です。
【原因】環境因子+ストレス が多い。
【症状】上半身(顔、首、胸、背)、顔面の難治性紅斑が出ることも